苦しいし、重い・・・・(道ありき・青春編/三浦綾子)
これは実はかなり前に、本絶ちをしていて、暫く読書をお休みしていた後に読んだのですが、久しぶりの一冊としては相当に読み進めるのが辛い本でした。決して面白い本じゃないのですが、壮絶に凄い本です。
通常この厚さなら、2-3日で読める筈なのですが、あまりに内容が濃すぎて読み飛ばすことができませんでした・・・。精神的には余程噛みしめるように読まないと脳に入ってこないし、読んでいる間は肉体的には、まるで腰まである雪の中を一歩々々進んで行くような錯覚に捉われました。
内容は、主人公である三浦綾子がいかにキリスト教徒となって行ったのか?って話なのですが、時代背景も相俟って、もう読んでいて痛い。さらっと書いているんですが痛い。でもその裏には本当に豊かな精神的世界が広がっていることに、驚いたというか畏怖しました・・・。
この本を読んで、こんなどうしようもない穀潰しな自分でも、「仕事だろうが、人生だろうが、宗教だろうが、とにかく信じ切って何かをやり、他人に喜んで貰えるようなことをしない限り、人間という考える葦は決して本当の満足感は得られないようにできているんじゃないか?」と朧気ではありますが、感じることができました。
まぁ、そんなこと感じてもダメダメな自分はすぐ忘れてしまうのですが・・・(笑)ほんと、ダメです。(泣)
ちなみに、この作品は続編があるのですが、まだ読む勇気を持てないでいます・・・。
道ありき―青春編 (新潮文庫) | ||||
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