ほんわかしていますが、扱っていることは重い・・・(カラフル/森 絵都)
読了後、ちょっと元気が出るような、ほんわかした作品ですが、扱っている内容は相当奥深いものです。
人間は死んだ後は皆、輪廻して新たな生命として生まれ変われる筈なのですが、例外があり、生前大きな罪を犯した者は、そのパターンに入れず魂の状態で、死後の世界に残ることとなります。そんな残り者の『ぼく』に輪廻するチャンスが訪れます。条件は、自殺をしてこの世を去った少年の体に入り、(作品の中ではホームステイと言っています。)その人生を続ける事。そして自分が犯した罪の大きさに気付いた時に、再び輪廻のパターンに戻ることができる。というもの。
「一度死んでるんだし、他人の人生なんて適当に過ごしていればいいんだから、楽勝!と考える『ぼく』」。ところがそうは問屋が卸しません・・・。『ぼく』はどんどん少年の生活に入り込まざるを得なくなり、結果少年の人生を一生懸命生きて行くこととなります。『ぼく』は『ぼく』なりに頑張り、なんとか少年の人生を軌道に乗せ、少年に体を返したいと思うようになります。『ぼく』に輪廻のチャンスをくれた天使が、言います。「1日以内に自分が犯した罪が何だったのか、思い出せば、少年に体を返す。」と・・・。
焦る『ぼく』。
しかしながら、友人とふとした会話の中で、自分の罪を突然思い出します。さぁ『ぼく』が犯した罪は何だったのでしょうか?また、少年はどうなってしまうのでしょうか・・・?
突然、どうして森絵都女史の作品を読みたいと思ったのかは自分的には???でしたが、過去「DIVE!」読んだ関係でアマゾンのレコメンドエンジンにまんまとはまった!と判った時はなんだか笑ってしまいました。そういう時代ですよねー。(笑)まぁ、面白かったのでアマゾン許す!(笑)