徹夜本と映画で現実逃避!

現実逃避して、しばし嫌な事忘れましょ!

出会い系!?でも、至って真面目な作品でした・・・・。(出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと/花田 菜々子)

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この表紙の色といい、題名といい、とてもまともな本だとは思えないのですが、中身は至って真面目な本でした・・・。 

著者は若い時から、なんとなく欲しくなる本や雑貨を置いてあることで有名なヴィレッジヴァンガードに通いつめ、そのまま就職してしまった、鉄板の読書少女。ただし当初のヴィレッジヴァンガード文化の衰退、というかビジネスとしてやって行くためのコンセプト変更に徐々に合わせることができなくなって行き、心身共に摩耗。同時期に結婚も破綻。精神的に底辺まで落ちて行きます。

https://www.village-v.co.jp/

そんな時に知った、とある出会い系。神の啓示のように、そのサイトに登録して、「変わった本屋の店長をしています。1万冊を超える膨大な記憶データの中から、今のあなたにぴったりな本を1冊選んでおすすめさせていただきます。」というプロフィールでデヴュー。 

筆者は、変態や、変り者、セックスが目当ての輩が多々いる中で、真面目な動機で、純粋に新たな出会い、気付きを求める人々に幸運にも会うことができ、その人達に本を薦めることによって、自身と自信を徐々に取り戻して行きます。 

本書は、生活に疲れ、社会からも、家庭からも拒絶されていた筆者が、いろいろな人と会い、話し、本を薦めることによって、一種の自己カウンセリングを行い、立ち直ったことを記録したドキュメンタリー作品です。 

初めての人に会う時は、読んでいる自分もドキドキしたり、妙に気が合う人が出てきた時は、このまま一晩一緒に過ごしてしまうのかなぁ?なんて勘ぐったりして、時を忘れて読み耽ってしまいました。巻末に「本書ですすめた本一覧」があるのですが、それを見ているだけでも楽しい一冊です。また、読みたい本が沢山増えてしまいました。(笑)

元気が出る本です。一種のビジネス本と言ってもいいかもしれません。(笑)