徹夜本と映画で現実逃避!

現実逃避して、しばし嫌な事忘れましょ!

さぁ、最終巻!香織と早苗の行く末は・・・。日本一の女子剣士が行く!!!(武士道ジェネレーション/誉田 哲也)

武士道ジェネレーション (文春文庫) 

またまた、磯山節、早苗節、炸裂!の武士道ジェネレーション。前3冊同様、変わらずに楽しませてもらいました。あっという間に徹夜で読了というやつですね。(笑)

但し、強いていうと、今作はちょっと、前の3作とは、お話が離れてしまったかなぁ、と言うか、現実から少々乖離した感じを受けました。 

物語は、いきなり結婚式に出席している磯山香織の独白から始まります。冒頭から磯山節が、これでもかっ!という位に炸裂します。ここで、読者は久しぶりの「武士ジェネ」(こんな言い方するのかな? 笑)の世界に一気に戻ることができるのではないでしょうか? 

今作は、香織vs早苗という図式では物語は進まずに、香織の剣道と言うか武士道、早苗の私生活と日本観のようなものが中心に描かれています。「香織と早苗の対決がないっ!」そこは少々残念な気もしますが、相変わらず、実にいろいろな人物が次々に登場し、様々なことが怒涛のように発生するので、読者を飽きさせることは無いと思います。(笑)

但し、冒頭で述べたように、「シカケ」と「オサメ」という若干、これ本当に剣道界に存在するのかな?お話だけの世界?なんていう奥義っぽい術が出てきたりして、若干自分は現実に引き戻されたのも事実です。また、最後のクライマックスも、盛り上がることは盛り上がるのですが、やはり以前の作品に比べると、今一迫力に欠ける気がするし、そもそも、どうして、この背景になったかなぁ?はたまた、その必然性もあったのかなぁ?と・・・、ほんの少しだけ、もやもや感が残りました。 

ただし、ここまで3冊読んで来た読者にとっては、やっぱり、読むべき作品だと思いますし、掛け値なしに、面白い、エンタメの傑作ということは間違いないかと・・・。 

流石にもう続編は出ないと思いますが、自分は2013年にこの本に出会ってから足掛け6年間楽しませて頂きました。著者の誉田哲也氏の作品はこれ以外は読んだことがないのですが、所謂ベストセラー作家ですから、将来他の作品も読んでみたいと思います。

 

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