徹夜本と映画で現実逃避!

現実逃避して、しばし嫌な事忘れましょ!

血で血を洗う、おばさま達とオタク達の大抗争!(昭和歌謡大全集/村上 龍)

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最近、少し病んでいるのか(笑)龍先生の絶好調時の作品が読みたくなります。

(すみません、これは龍先生に聞いた訳ではないので、先生は今も絶好調かもしれませんが・・・。しかし、先生の「私とボルボ」を読んだ時は、正直少し吹きました。先生どうしたんですか?なんかただのブルジョアに成り下がってやいませんか!!怒。まぁ、それでもカッコはいいですが・・・。) 

v-for-life.jp

本作は、おばさんvsオタクの戦闘物語です。まぁ、それだけ聞くと正直どうしようもない内容に思えるかもしれませんが、世相を切り取っていて、アナーキーなハチャメチャ感があり、なかなか面白いです。何故か今まで未読でした。

この作品は1994年に週刊プレイボーイで連載が始まったのですが、当時、世のおばさま方は、その強烈なキャラから『オバタリアン』と呼ばれており、(これはwikiにも記載がありますが、『バタリアン』という大ヒットした恐怖映画とうまく語呂が引っ掛かり、その為に究極に市民権を得た流行語です。)一世を風靡しておりました。 

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また、オタクも当時、宅八郎という非常にキャラの強い人物が、時代の寵児になっており、それがオタクブームの後押しをして、世の中に認知され始めた頃だったと思います。

イカす!おたく天国

そんな、二者をぶつけてしまうのですから、流石、龍先生の眼の付け所は違います。これに気を良くした先生は(単なる推測です。笑)「半島を出でよ」*で今度はオタクと北朝鮮を戦わせてしまいます。

(*「半島を出よ」は大好きな小説で、最高の徹夜本です!自分は将来、ビバリウムを造って、ヤドクガエルを飼うという夢を持っているのですが、それはこの小説を読んでからです。ちなみに今までこの夢は家族のみならず、友人さえからも、引かれこそすれ、一切理解はされたことはございませんが・・・。泣)

本作を読んでいて、あれ?イシハラ?ノブエ?、え?これ「半島を出よ」の彼らなの?と途中で気付いて、自分は物凄い鳥肌が立ってしまいました・・・。

人と関るのが極端に苦手な6人組の楽しみは、たまに集まって開く昭和の歌謡曲ばかりを歌う風変わりなカラオケパーティ。ある日、6人組の一人が街中ではずみから女性を殺害してしまう。殺された女性は、全員名前がたまたま「ミドリ」と一緒だったことから「みどり会」と自分達で名付けた、やはり社会から半拒絶された?社会を半拒絶した?グループの一員だった。「みどり会」のメンバーは、殺害された彼女の仇を取ろうと立ち上がる。ここに血で血を洗う、おばさんvsオタクの殺し合いが始まる。殺し合う程に大きくなって行くスケール。彼ら、彼女達はお互いに仇を取れるのか?空前のスケールで描かれる、村上龍絵巻!

相変わらずかなりグロいですが、あくまでエンタメとして、笑い飛ばしちゃって下さい。龍先生の作品は入り込み過ぎると、それこそ病みますから・・・笑 

本作は2003年に実写版で映画になっていますが、超駄作で龍先生の世界は全く表現されていませんね。まぁ、頑張りは随所に認められますが・・・。そもそも演じている俳優陣が美し過ぎるところから、もう受け入れられません。土台、先生の世界を映像で表現しようとすることが無理な気がします。