全く未知の世界でした・・・(世阿弥の世界/増田 正造)
ジャパネットたかたの創業者の高田氏が、どこかで世阿弥のことを絶賛していて、観阿弥・世阿弥、能に関して興味を持ちました。ただいきなり高田氏の著作を読むのは何故か多少抵抗があったので(笑)本書を選択。
帯にリンボウ先生が「読みやすい語り口ながら舌鋒の鋭さと博識さに圧倒される。」というコメントを残されていましたが、確かに極力平易な文章で書いてあるものの、歴史の教科書で両名の名前を習っただけで、能の「ノ」の字も齧ったことがない自分にはやはり相当に難しく、半分も内容が理解できなかった気がします。
ただ「シェークスピアよりも世阿弥は200年も前に存在したこと」や、「雅楽に発する序破急という能の起承転結」、「橋がかりの意味」、「これだけ有名にも拘らず、少しも見えてこない世阿弥の人間像」、「晩年の佐渡への流罪の謎」「狂言と能の違い」など、いろいろと興味を持つには十分な内容で、来年の目標のひとつとして、能鑑賞をした上で、再びこの本を読む!という項目を入れました。(なんだか、謎が多いところなどは写楽なんかと被りますね・・・。)
また、いろいろな作家の先生が、世阿弥のことを書いていることも知り、瀬戸内寂聴氏や杉本苑子氏、古くは三島由紀夫氏、白州正子氏、そこらへんの作品も来年は齧ってみようかなぁ、と思いました。
全く知らなった世界をたまに覗いて見るのも、面白いですね・・・。
世阿弥の世界 (集英社新書) | ||||
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