肩の凝らない天才歌人のエッセイ・・・(もうおうちへかえりましょう/穂村 弘)
穂村弘氏。この本を読んで、著者は肩の凝らない天才だと思いました。
言葉の使い方とか発想が、独特で唸らざるを得ない。
何をやっている人物かというと、なんでも「ニューウエーブ短歌」という分野の草分けらしい。
「ニューウエーブ短歌」??
現代短歌と言うと、
「この味がいいね」と君が言ったから七月六日はサラダ記念日
の俵万智位しか浮かばないけど、どうも、ニューウエーブ短歌は、もっとイメージと感性で歌い上げるものらしい。
Wikiによると、穂村氏の他に、加藤治郎、萩原裕幸と云った大御所がいるらしいけど、申し訳ないことに全く知らん・・・。
言葉では/ない!!!!!/!!!!!/!!!!!!!/!!!! ラン!
萩原裕幸
それはだって結局つまりうるさいな毎晩ちゃんと抱いているだらう
ほんとうにおれのもんかよ冷蔵庫の卵置き場に落ちる涙は
なんか、いい感じ。
木下龍也という人は、彼らよりかなり年下みたいだけど、下の歌なんて、簡単で凄くグッと来る・・・。
立てるかい 君が背負っているものを君ごと背負うこともできるよ.
と話が横道にかなりそれてしまったけど、本作は、ニューウエーブ短歌の巨匠、穂村弘氏が書いたエッセイ集です。はっきり言って、この本を読んで賢くなることもないと思うし(すみません)、何か役立つことが書いてあるかというと、それもない。でも、読んでて、ニヤっとしたり、うーん、それあるある!とか、なんだか言葉にできなかった気持ちを表現してくれてる・・・。心の底に沈んでいた(青春の時代の)澱をじんわりと浮かび上がらせてくれる、そんな一冊だと思います。
かしこくも とくすることも ないけれど じんわりしたよ ほ-むらひろし
(徹夜本と映画で現実逃避!作 笑)