男のロマンは硬派で切ないぜっ!!!!・・・・(フォードvsフェラーリ)
これは絶対面白いだろうなぁ、という匂いがプンプンしていたので、見るのが楽しみでした。
鑑賞後、この作品は、もう少しオスカーに絡んでもよかったんじゃないかなぁ?と思うものの、ノミネートは作品賞、編集賞、音響編集賞、録音賞のみ。マット・デイモン氏の主演男優賞も、クリスチャン・ベイル氏の助演男優賞ノミネート(逆か?クリスチャン・ベイルが主演でマット・デイモンが助演かな?)も無し。まぁ、2020年は、主演としては「ジョーカー」のホアキン、助演は、今まで賞レースに縁のなかったブラピ(功労賞?笑)がいたので、取れなかったとしても、ノミネート位は・・・とちょっと不思議?不満(笑)に思いました。
舞台は1960年代のアメリカ。車の販売台数は爆発的に伸びるも、徐々にただの移動手段から、カッコよさや、スピード等の性能を求める風潮に。フォードはそんな中、ブレイクスルーを求めて、最高の品質のスポーツカーを作っていながら、資金的な困難に直面しているフェラリーに目をつける。レースに命を掛ける創業者のエンツォ・フェラーリは、契約書には「市販車部門はフォードが株の過半数を持つが、レース部門はフェラーリが支配する」と記載があるが、仮にフェラーリがル・マン参戦を希望し、フォードが反対した場合はどうなるのか?と質問。フォード側の、その時はレースには参戦できない。と言う返答に激怒、袂を分かつ。が、実は、したたかなフェラリーはフォードから買収の話が来ていることをFIATにリーク。激怒は本心だったかもしれないが、それが結果的に値段を釣り上げ、同国のFIATに援助を求めるための芝居となる。別れ際にエンツォはフォードに対し、「イタリア人の誇りを傷つけられた。ミシガンに帰って、醜い工場で、醜い車を量産してろ!フォード2世は決してヘンリー・フォードにはなれない。所詮2世だ!」と言い放つ。それを聞いた現社長のフォード2世の闘争心に火が付く。その結果、フォードはチームの責任者として、ル・マンで優勝経験があり、心臓病でレーサーを引退、現在は自らのスポーツカーを作っているキャロル・シェルビー(マット・デイモン)に白羽の矢を立てる。シェルビーはレース場で会った偏屈なイギリス人レーサー、ケン・マイルズ(クリスチャン・ベイル)の才能を見出し、彼をテストレーサーとして開発チーム加える。ケンのアドバイスにより見違えるように良くなって行くマシン。しかし、偏屈で上層陣を一切立てないケンは経営陣からは嫌われ、特に副社長は事ある毎に、彼を外そうと画策する。シェルビーは間に立って苦労するが、毎回ギリギリのところで切り抜け、ケンを正規ドライバーとして使い続けることに成功する。
さぁ、シェルビーとケンは、セールスの事のみを考え、レースはあくまで宣伝と見做す副社長を出し抜き、宿敵のフェラ-リに勝つことができるのか?
レース中は手に汗を握り、最後は涙失くして見れない、切ない男のロマンを描いた作品です!
映画用に脚色されていますので、史実とは少々異なるかもしれませんが、数奇な運命に見舞われた、関係者以外は知らない、ほぼ無名なレースドライバーに光を当てた1本。お勧めです!
↓この本を読んでからずっと、この映画見たかったんです!!