やっぱり、むこうの世界とこっちの世界は繋がっているし、紙一重だったんだ・・・・(コンセント/田口 ランディ)
田口ランディと言う名前は勿論知っていたのですが、読むのは初めて。
10ページ位で読んだところで、「ん?龍先生(村上龍氏のこと)と同じ様な題材扱ってるなぁ。ちょっと感じが似てる。面白いかも・・・。」
15ページ位読んだところで、「随分文章が女性っぽいなぁ?田口ランディってゲイ?」
20ページ位読んだところで、「あれ、田口ランディって、やっぱり、もしかして女性??」
という事で気になってググったところ、なんとやはり女性でした。田口ランディなんて名前なのでハーフの男性、例えば桐嶋ローランドのような人を想像していましたが、チャキチャキの日本人の女性でした・・・。ありゃ(笑)
まぁ、話が面白ければ正直誰が書いていようが、あんまり関係はないのでいいんですけど・・・。(笑)
で、この作品がどうだったかと言うと、物凄く面白かったです。
世の中に適合できず、失踪した兄がアパートで孤独死。清掃の為に現場に行った主人公は、その凄まじい死臭を嗅いで以来、近く死ぬであろう人間が発する死臭を嗅ぎ分けられるようになる。同時に精神的に病んでいたかもしれない兄の幻覚に悩まされ、その意味を知ろうと、普段なら関わらない人々と交っていくうちに、徐々に自身も狂気の世界に入り込んで行く。狂気と覚醒のはざまで、何かが見えてくる主人公。そして遂に天啓が・・・。
村上龍先生、安原顯氏、北上次郎氏のような大御所等が大絶賛している一方、著者は物凄く盗作疑惑が多い作家との記載もネットには多く見られました。自分が調べた範囲では、正直何がどう盗作されているか、今一判らなかったのですが、既に本作も新刊では購入できなくなっていることから、もしかすると噂は本当なのかもしれません・・・。
でも面白かったから、エンタメ至上主義である自分は、盗作であろうとなんだろうと、正直気にならなかったんですけどねぇ。
見る気にはなりませんが、映画にもなってるみたいですね・・・。