神様にあまりに気に入られると夭逝してしまうのだろうか・・・? (聖の青春/大崎善生)
これもかなり前から読みたかった作品。時を忘れて読める、非常に印象に残る1冊でした。
将棋に生き、将棋に尽くした、正に将棋に人生を捧げた若き天才の物語。
「人生を駆け抜けた。」というのは本当にこの人の為にあるような言葉だと思います・・・。
極稀だけどこういう人っていますよね。天才だから短命なのか、自身に時間がないということを本能的に理解しているから、とんでもない能力発揮するのかは判りませんが、確実に世の中に影響を与えている人って…。
この物語の主人公もそういう人です。
自分は将棋は指さないので、棋譜なんかを見てもさっぱり理解できませんが、判る人にはこの本の価値というか凄さは何十倍いや、何百倍なんだと思います。
但し、将棋を判らなくてもこの人、村山聖の凄さは判ります。
棋士というのは羽生善治竜王みたいに頭脳明晰、品行方正みたいなイメージだったけど、皆多少の差こそあれギャンブラーなんですね。まぁギャンブラーって言っても、超スーパー頭脳ギャンブラーでちょっと一般人には理解できない感じの人達なんですけど…。
将棋は頭脳の超スーパー格闘技と前から思ってはいましたが、この本を読んで、改めて将棋の対戦は時として侍の斬り合いに近いような印象を持ちました。
聖の青春 (角川文庫) | ||||
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