これぞ大河!!スケールの大きさが半端ないです!(蒼穹の昴/浅田 次郎)
西太后時代の混乱を知恵と努力と自己の身を削ることにより生き抜いた宦官を主人公に据えた壮大なお話です。
過去話題になったことは知っていましたが、未読。
とある飲み会で酒の肴になり興味を持ち早速読破しました。
著者の「原稿に追いまくられて、やっつけ仕事ですみません・・・。」的な連載エッセイがそこまで好きではないので、(と、言いながら必ず読みますが・・・笑)この方は特に贔屓の作家ではないものの、稀代のストーリーテラーには違いありません。やっぱり話はすごーく面白いです。本作もこれぞ大河という本当にスケールの大きい話で、途中で止めるのが非常に難しい。氏が「この作品を書くために作家になった」というのもあながち嘘ではないと思われます。
ただし、流石にやはり同著者が上梓した「壬生義士伝」を超えるかと言われると自分の中では超えないかなぁ? frikandel.hatenablog.com
(比べてもしょうがないのですが・・・笑。それ位「壬生義士伝」はお薦めです。)勿論、甲乙はつけがたいのですが、本作は西太后時代の話ゆえ、登場人物の中国名が非常に難解で読めない!その上、愛称なんかも出てくるから、読みにくいったらありゃしない!まぁ、その程度の差なんですけどね・・・。(笑)
本作の後に、「珍妃の井戸」、「中原の虹」、「マンチュリアン・リポート」「天子蒙塵」と続くらしいのですが、他にまだまだ読みたい物があるので、ちょっとこのシリーズはひと休みさせて頂き、また後の楽しみにとっておきたいと思います。(笑)
本作は、年末年始に読む本としては量、内容等を考えると最高かもしれませんね。
蒼穹の昴(1) (講談社文庫) | ||||
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