後期高齢者の老人達が世直しに立ち上がります。龍節炸裂!(オールド・テロリスト/村上 龍)
昔、『限りなく透明に近いブルー』*を読んで、衝撃を受け、崇拝していた龍先生の作品です。『希望の国のエクソダス』の続編で今回は後期高齢者の老人達が世直しに立ち上がるというお話。
龍節炸裂の作品で、一気に読めるのですが、龍先生も昔に比べてキレがなくなったと言うか、「触発されない感じ??」を残念ながら本作からは受けてしまいました。もっとも先生の小説を読んで、何か感じてやらかしたら一発でお縄になりますね・・・(笑)
昔はもっと怖いものなさの想い?メッセージ?勢い?のようなものを先生からはビシビシと感じたのですが、最近は純粋にエンタメ作品になってしまっている感じがします・・・。
まぁ、自分が年取って感受性が落ちたってことなのかもしれませんので、先生ばかりを責めるのは酷ですが・・・(笑)
先生には再度『コインロッカー・ベイビーズ』『69 sixty nine』『愛と幻想のファシズム』『半島を出よ』みたいな、読み手がビンビンと触発されるような作品を書いて欲しいと願っています。
*当初の題名は「クリトリスにバターを」だったらしいのですが、流石に出版できないと言うことで、「限りなく~」に改題させられたそうです。今だったらいけるのですかね??