主観というのはあくまで主観という事を忘れてはいけない・・・。(イノセントデイズ/早見 和真)
別に衝撃で3日間は寝込みませんでしたが(笑)、 確かにかなり「ゴーン」と来ました。
世の中救いがないというよりは如何に自分の思い込みで正義を勘違いしている人が多いか、また、自身の尺度による正義感を押し付けている人が多いか・・・。そんなことに今更ながら気づかされ、少なからずショックを受けました。
しかし、この作品が日本推理作家協会賞っていうのはちょっと違う気がします。文体のせいなのでしょうか?もっと固い文体で書けば立派な文学作品と言ってもいいと思うのですが・・・。
主人公は田中幸乃という30歳の女性です。その彼女が、自分をフッた元恋人のストーカーとなり、挙句の果てに、家に放火。その結果、元恋人の妻と双子の姉妹を焼死させてしまい、死刑を宣告される場面から始まります。
以降、彼女にまつわる人達の人生が次々と語られていきます。徐々に明かされる、彼女とその人達の過去のつながり・・・。
適切な言葉が見つかりませんが、因果は巡るとでもいうのでしょうか・・・。
自分は、読了後、あまりにもやるせないというか、救いのない気持ちになりましたが、この作品はハッピーエンドだという方も少なからずいるようです。
その位、考え方によって、見方が180度変わる作品です。
主観というのはあくまで主観という事を忘れてはいけませんね・・・。
自分は見ていませんでしたが、ドラマにもなっていたようです。
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