爽快感があるかというと、うーん・・・・。(真夏の方程式/東野圭吾)
このガレリオシリーズは実写版では福山雅治氏が主人公の湯川学を演じていることもあり、ご存知の方も多いと思います。
著者の東野圭吾氏は、既に推理小説家?ミステリー作家?としては紛れもない第一人者だと思うのですが、自分はそこまでファンではないかなぁ~。勿論、氏の作品を全部読んでいる訳ではないので、感想が偏っているのかもしれませんが、内容が少々暗い。また、伏線が非常に長くて、徐々に盛り上がる形ではなく最後に一気に種明かしというのが多い気がします・・・(推理小説なんだから当たり前だろ!と言われれば、その通りなんですが 笑)
本作も、間違いなく、「読み始めたら止められない徹夜本」なのですが、前述の通り結末に辿り着くまでが少々冗長な感じを受けてしまいました。
主人公の湯川学は帝都大学物理学の准教授。海底鉱物資源開発計画のアドバイザーとして玻璃ヶ浦と云う海が最高な美しい町に招聘されます。相変わらずのへそ曲がりの湯川は計画推進派が準備したリゾートホテルに泊まらず、鄙びた昔からの民宿に宿を変え、そこで事件に巻き込まれます。
酒に酔っぱらった宿泊客の一人が崖から転落して死亡。地元の県警は、ただの事故として処理しようとしますが、身元照会しているうちに、引退した元捜査一課の刑事という事が判明。死亡した刑事にかつて薫陶を受けた管理官が、事故という事にどうしても納得できず、湯川の同級生である現捜査一課の草薙を動かし、裏取りに当たらせます。徐々に浮かび上がる被害者と民宿家族との接点。草薙が集めた話と湯川の推理が合致した時、全ての点が一気に線になります。
「そういうことだったのかー!」という納得感はありますが、爽快感があるかというと・・・。「うーん・・・。」
そういう意味ではやっぱりこの人↓に勝てる人はなかなかいないかもですね・・・。