徹夜本と映画で現実逃避!

現実逃避して、しばし嫌な事忘れましょ!

まだ始まったばかりですが、既に今年一番の作品かも!(笑)(女神の見えざる手)

女神の見えざる手(字幕版)

女神の見えざる手(字幕版)

年末、年始は本も読まず、ひたすら、Nettflix、Amazon Prime三昧してしまいました・・・。(受動的快楽の日々?あ、でもwindows10へのアップグレードは駆け込みでやったか?笑)

多々見るも、まぁ、鑑賞して良かった!と思えるのは、本当に2~3本止まりで、「あ~、またこんな下らんの見てしまった、時間損した・・・。」と後悔ばかりだったのですが、1本、とんでもない作品と出会いました・・・。自分は全くこの作品を知らなかったし、公開当時もあまり話題にもならなかったようなので、ダウンロードをしたものの、どうにも気が進まず、そのままにしていたのですが、「まもなく制限時間?になるよー!」という警告が出たので?(Primeのリストから無くなるってことでしょうか?)「ありゃ、じゃ見なきゃ・・・。」と新幹線の中で急ぎ鑑賞した次第。(Netflixでも勿論見れます!)

 

正直、あっという間に引き込まれました。主演はジェシカ・チャステイン。非常に聡明な女性を演じることが多い女優さんで、ゼロ・ダーク・サーティでビンラーディンを追い込むマヤという女性が自分の中では非常に印象に残っていますし、至近ではX‐MENのダーク・フェニックスで地球を乗っ取ろうとした宇宙人のリーダーが記憶に新しいです。

 

frikandel.hatenablog.com

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この方は容姿も、演技も本当に存在感がある女優さんで、一度見たら忘れない感じの人なので、まさに女優になるべくして生まれて来た方なのだと思います。アダム・ドライバーの女性版みたいな感じ?もっとも、アダム氏の方が相当年下なので、ジェシカ・チャステイン氏の男性版が彼、という方が適切な表現かもしれませんが・・・。 

主人公は、アメリカのロビイストで、数々の政治キャンペーンを成功させて来た現役のレジェンド。自身が勤めている事務所に銃の規制を食い止め、銃の所持を更に拡大したいという政治家からの案件が持ち込まれます。裏には豊富な資金を持つ、銃製造会社やライフル協会などがおり、政治家の票集めには不可欠という事情が。よって、事務所も当然その仕事を請け負います。しかしながら、自身の信条と異なったのか?絶対勝てない敵を打ち負かすことにやりがいを感じたのか?主人公は公然と反旗を翻し、銃規制派の弱小事務所に移籍してしまいます。チームはそのままという条件を勝ち取っていた彼女は全員での移籍をチームに打診しますが、残ったのはわずか5名。あまりの人使いの荒さからか、最も信頼していたアシスタントにも裏切られます・・・。ここから、彼女の勝つ為には、なんでも犠牲にするという、人道的な一線さえやすやすと越えてしまう、なりふり構わない行動が輪をかけて酷くなって行きます。

まさに鬼、本当に鬼。

事務所の社長でさえ、やり過ぎだ、と彼女とぶつかり、彼女を守るはずの弁護士も、匙を投げる始末。彼女のキャリアをすべて葬り去ろうと、プライべートの暴露を含めた、あらゆる攻撃を仕掛けて来る元の事務所。そんな中、彼女は時に半狂乱になりながらも突き進みます。しかしながら、彼女の頑張りにも関わらず、遂に元の事務所、正確には彼女の元のアシスタントが、過去の彼女の不正の事実を突き止め、公聴会が開かれることに・・・。絶対絶命の彼女はどうなるのか・・・。このまま、闇の世界に潰されてしまうのか・・・。

 

アメリカはご存じの通りの銃社会。毎年のように乱射事件など痛ましい事件が起きているにも関わらず、銃規制は一向に進みません。(実際には本当に少しづつですが進んでいるような感じは自分は受けていますが・・・。)日本人には判りにくいと思いますが、歴史的や国土的な背景もあり、自衛ということに対する考え方が日本とアメリカでは全く異なります。アメリカは自身の身は自身で守る、というどちらかというとマッチョな考えの人が圧倒的に多く、それは相手が武器を持っているのに、自身が武器を持てないのはおかしいという考えにおそらく根差しています。既に世の中に銃は溢れているのだから、規制は無理、自身の身を守るのに国なんかに頼っていては馬鹿を見るといった考えなのだと思います。ちなみに、事実、全米ライフル協会は米国ではかなり力を持っている団体で、(資金的にも、協会員の数から言っても)政治に対して大きな影響力があります。協会でのスローガンはwikiによるとGuns don't kill people, people kill people.となっていましたが、過去、銃を擁護する為に、その手の発言は確かにあったものの、少なくとも、今はそんなことはスローガンには大々的には掲げていません。(よく強硬派と見做されるようですが、実際には、そこまでゴリ押しな馬鹿な組織ではなく、世の中の流れに柔軟に対応しているしたたかな組織のようです。)

そんなアメリカを背景にした本作。とにかく凄いです。(正直、少しだけ、えー???という場面がありますが、ジェシカ・チャステイン女史の凄まじいまでの演技が、そんな些末な部分を軽く打ち消してしまっているので、そこまで気になりません・・・。)間違いなく最近見た作品の中ではピカ一でした。

ちょっとシリアスな作品がご覧になりたい方は是非、是非鑑賞をお勧めいたします!見なきゃ、損!!(笑)