全く異なる時代を垣間見れるのも読書のいいところですよね・・・(塩狩峠/三浦綾子)
そういえば同著者の作品「氷点」を昔読んだなぁ、と懐かしく思いながら精読させて頂きました。(氷点は氷点で過去物凄いベストセラーになった徹夜本で何度も映像化されている作品です。あまりに反響が大きかったので続・氷点も上梓されている位です。名著と言っても過言ではないと思います。)
氷点(上) (角川文庫) | ||||
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本作は確かに涙なくしては読めない感動作なんですが・・・やっぱりキリスト教という宗教がこのお話しの骨格というか主背景なので、その部分がちょっと気になってしまいました。
幼稚園はキリスト教だったし、日曜日に教会に通っていたこともあるので自分はキリスト教に偏見はないですし、宗教というのは人間の精神構造上無くてはならないものだと思っています。そんなこともあって、敬虔な信仰心を持っている方は凄く尊敬しているし、一見穏やかに見えるけど実は壮絶な?強い?信仰心を持っている方には常に畏敬の念を抱いています。
ただし、稀に宗教の周りにいる「宗教を利用しているんじゃね?」と思われる人が(キリスト教は比較的少ない気がします・・・)どうにも受け入れられなくてちょっと抵抗感が…。
そういった意味では残念ながら著者がどんな方かは存じ上げませんが、ちょっとそんな匂いを感じてしまいました。でもやっぱりそういう捉え方しかできない自分は穢れちゃったんでしょうねェ。(泣)(ちなみにこの後に知人から薦められた同氏の「道ありき」を読んで、この疑いは一掃されます・・・。)
というよりも、何故か自分は三浦綾子氏は、「太郎物語」の曽野綾子が三浦朱門と結婚して三浦綾子になったと勝手に思っていたので、実は別人だったことを今更ながら知って、それに一番驚きました。 情けなし・・・。(泣)
塩狩峠 (新潮文庫) | ||||
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