徹夜本と映画で現実逃避!

現実逃避して、しばし嫌な事忘れましょ!

ふざけてんのか?(ヒトラーの忘れもの)

ヒトラーの忘れもの(字幕版)

ヒトラーの忘れもの(字幕版)

正直、見ているのが辛い作品でした。

戦争は漠然と「絶対してはならない。」と誰もが考えているとは思いますが、戦後にこんなことがあったという事実は、自分は勿論知りませんでした。あらためて戦争というものが残す傷跡は、取り返しがつかず、長く、長く残ってしまうものであることを認識しました。法的な意味での戦争は終わっても、一度起こしてしまうと、今の韓国と日本の不幸な関係を見ても、永遠に終わる事はないのかもしれません・・・。

もうすぐ8月15日の終戦記念日戦没者を追悼し平和を祈念する日)も来ます。改めて戦争は起こしてはいけないことを、我々人類は肝に銘じておく必要があるのではないでしょうか? 

frikandel.hatenablog.com

それにしても、ムカつくのは、この映画に「ヒトラーの忘れもの」なんて邦題を付けた馬鹿は誰なのでしょうか? 原題は”Under sandet”(デンマーク語)で「砂の下に」という意味ですし、英題は”Land of Mine”で「地雷の地」です。それを、こんな「ヒトラーの忘れもの」なんてなんだかちょっとカワイイ感じの響きを感じてしまう邦題にしてしまう感覚は自分には全く判りません。配給会社が、レアな映画を紹介する為に一人、気を吐くキノフィルムズなだけに、尚更残念でなりません。関係者はこの映画をきちんと見たのでしょうか・・・。商売の為、話題性を取る為だけというのならば、そういう文化は本当に悲しいですし、未来は暗いです・・・。 

ナチスが連合軍の上陸を阻もうと、海岸沿いに埋めた地雷は実に200万個以上。デンマークでもその地雷を撤去する為、ジュネーブ協定に反すると知った上で捕虜のドイツ人兵を使うことに。現場の指揮者は祖国を荒らされナチスを心の底から憎むラスムスン軍曹。しかし送り込まれてきたのは、年端もいかない少年兵達。軍曹は少年だろうが大人だろうが、ナチスには違いないと、心を鬼にして彼らを地雷撤去に酷使します。しかし犠牲者が2名~3名と増えて行くうちに、流石に鬼の眼にも涙・・・彼らと徐々に心を通わせて行くことになります。つかの間の小康状態。それが続くと思われていたさなかに、とある事件が勃発し、軍曹の心はまた元の状態に戻ってしまいます。

残された少年兵達はどうなるのか?

本作は見ていて切ないというよりは心が痛くなる内容の映画です。知っておくべきだし、こういった過去の惨状から目を背けるべきでもないと思いますが、正直、是非見て下さいとは簡単に言えない作品です。ご覧になる方は、それなりの覚悟が必要だと思います。

だからこそ、この邦題には、怒りを感ぜざるを得ませんでした。

「わすれもの」?ふざけんな!