現在の状況に鳥肌が立つぐらいそっくりな2本です。こうならないように不要不急の外出はやめよう・・・・(コンテイジョン/感染列島)
普段なら、恐らく見ない類の作品なんだけど、世の中はこんな状況だし、沈んだ気分を沈んだ映画で打ち消せないかなぁ?(つまりマイナスはマイナスで打ち消す!)ということで、鑑賞してみました。 (半ばやけくそです。)
双方共にすさまじい。まるで今の世の中を予言しているような作品でした。(ちょっと鳥肌が立つ位そっくりでびっくり・・・。)
どちらの作品にも共通しているのは、身を挺して、疫病と戦う医療従事者の姿。自身だけでも助かろうと抜け駆けする輩ばかりが居る中で、皆神々しいまでの働きをみせます。医者になる時に学ぶという「ヒポクラテスの誓い」 が関係しているのか?それとも、やはり選ばれた者だけが持つ、“俺がやらねば誰がやる”、の責任感?義務感?なのだろうか?彼らだって、震えるくらい怖い筈です。その自己犠牲精神には、ただただひたすら頭が下がります。檀れい演じる医師も、ケイト・ウィンスレット演じる医師も志半ばで患者から感染し、命を落とします。
(今回は粗筋は引用します・・・気力がないです。泣)
両作共に、疫病の怖さを描いた作品には違いないけど、唯一異なったのは、「感染列島」がやたら血を噴出させて気持ち悪さを煽ったのに対し、「コンテイジョン」の方は幼い子供が赤裸々に亡くなったり、真に迫る解剖のシーンを一部ガチで見せたりして、不気味な気味悪さを醸し出していたところ。ここは西洋と日本の感覚の違いか、本当に不謹慎だとは思いましたが、ちょっと興味深いな、と感じました。
人は重篤な病になった時、医療従事者に運命を委ねるしかありません。映画の中でも一部描かれていますが、国vs国、団体vs団体の軋轢等から生じる政治的な動き・・・。もしその時、彼ら医療従事者が極めて限られたリソースとなるのであれば、国がきちんと交通整理をするしか、生き残る道はない筈です。しかしながら、残念な事にどこかの国は後手々々で右に行ったり左に行ったり、日和見な施策ばかり。裏では超法規的なことは得意な筈なのに、表に出た途端、法的根拠がないのでできないと宣う・・・。しかも、その施策を講じているリーダーは我々自身が選んだときている。(直接じゃないけど、皆多かれ少なかれ間接的には選んでいる。)そういう状態も、鬱な気分に拍車をかけている気がします。しかも、こういう時は隣の芝は青く見えちゃうので、お隣の国のリーダーシップが良く見えてしまったりする。(文〇寅さんはこれで、完全に息を吹き返しましたね・・・。)
あ~なんだか憂鬱・・・。
そう言えば、昔、ただのゾンビものだと思って見た、ブラッド・ピット主演のWorld War Zって映画があったんだけど、よく考えるとあれも感染病の映画で、家族を守るために疫病と命を懸けて戦う国連職員の姿を描いた作品でした。現在の状況も戦争と言われているので、あの作品がなぜWorld Warと名付けられたのか、初めて、その理由が判った気がしました。どちらかと言うと、今回紹介した2作とは異なり、Out Break系のハラハラドキドキなエンタメ系の作品ですけどね・・・。