考えさせられる1冊
正直、とんでもない圧力を感じる作品でした。かつて世界を震撼させた、オ○ム真理教にヒントを経て描かれた作品だと思います。 Wikiには作家の新堂冬樹氏のジャンルは「暗黒小説」と云う記載がありましたが、この作品はまさに暗黒小説と言うのにふさわしい内…
三島由紀夫氏の作品は過去、随分読んだつもりでしたが、この作品の存在は知りませんでした。本作は、氏の生誕90年である2015年に、何故か突然売れ始め重版。なんと丸善や紀伊国屋で文庫週間ランキング1位になってしまったそうです。所謂「文豪の自分だけの“…
読み始めて、直ぐにこの本に1,300円+税は払えないなぁ。と思いましたが、(2時間程度で読み終えちゃうし)読み進むにつれ、中々いい事も言っているなぁ、と考えなおしました。 筆者は、石川遼など数々の著名プロゴルファーを育て、現在はアジアジュニアゴルフ…
題名どおり、昆虫はすごい!というよりそれを通り越して、とんでもないです。(笑) 彼らの種を残すための行動というのは、我々人間の人口減の緩和などとは正直比べものにはなりません。勿論、筆者も本作の中で述べているように、昆虫の本能的な行動と、人間…
1997年に円山町のボロアパートで不幸にも殺害されてしまった東京電力女性社員。超スーパーエリートでありながら、夜な夜な円山町の路上で売春をしていたことが、事件後に判り、マスコミを賑わせたのは未だ記憶に新しい。 明らかに女性は心身を病んでいたと思…
別に衝撃で3日間は寝込みませんでしたが(笑)、 確かにかなり「ゴーン」と来ました。 世の中救いがないというよりは如何に自分の思い込みで正義を勘違いしている人が多いか、また、自身の尺度による正義感を押し付けている人が多いか・・・。そんなことに今…
この表紙の色といい、題名といい、とてもまともな本だとは思えないのですが、中身は至って真面目な本でした・・・。 著者は若い時から、なんとなく欲しくなる本や雑貨を置いてあることで有名なヴィレッジヴァンガードに通いつめ、そのまま就職してしまった、…
アフリカのコンゴ共和国のテレ湖で目撃されると言うモケーレ・ムベンベという謎の生物を真剣にノリで探しに行ってしまった早稲田大学探検部のお話。 結論から言うと、当然モケーレ・ムベンベを目撃することはできない訳ですが、(まぁ、そんな話聞いたことも…
春樹先生よりは龍先生で育った自分は、あまりこの人の作品は読み込んでいないのですが、それでも、設定は面白いし、どんどん引き込まれます。当然、文章も流れるようで相変わらず美しいです。 ただ、やっぱりハルキストじゃないからか、これは「ノルウェイの…
うーん、これは死ぬ程泣けます・・・。 もう設定からして、涙うるうるです。自分はTVドラマ版は見ていませんでしたが、見た方は皆、毎回号泣した・・・と言っていたように記憶しています。 とんび Blu-ray BOX 出版社/メーカー: SDP 発売日: 2013/06/26 メデ…
「梨木香歩」と言う作家も初見で存じ上げませんでしたので、調べてみたところ、児童文学作家、絵本作家、小説家という肩書を持った方でした。ネットでの評判も良く、何故かやたらアマゾンが推薦して来るので、今回読んでみました。(笑) やはり存じ上げませ…
ネットで「これは紛れもない徹夜本!」という記述を見て、早速購入。 著者の名前は初見。そもそも、名前が読めない・・・。(笑)振り仮名も無いし、なんなんだ?と思いきや、下にPROJECT ITOHと小さく書いてある。PROJECT? え、これで計画って読むの?と思…
読了後、ちょっと元気が出るような、ほんわかした作品ですが、扱っている内容は相当奥深いものです。 人間は死んだ後は皆、輪廻して新たな生命として生まれ変われる筈なのですが、例外があり、生前大きな罪を犯した者は、そのパターンに入れず魂の状態で、死…
江國香織氏は既に文壇の重鎮と言ってもよい方だと思いますが、辻仁成氏と男女対になって書いた『冷静と情熱のあいだ Rosso』位しか、自分は読んだことがありませんでした。 今回「きらきらひかる」という題名から何故か目が離せなくなり、読んでみることに・…
西加奈子氏の小説は今回初めて読みました。本作はいろいろな方が、彼女の代表作として挙げていることもあり、かねてから読んでみたいなぁ、と思っていた1冊です。 「肉子ちゃん」 こんな風に人に呼ばれたら、普通は名誉棄損レベルで激怒ですよね・・・ 「肉…
前作の公開が1982年ですので、実に36年ぶりの続編です・・・。前作の筋はおぼろげにしか覚えていませんでしたが、やはり物悲しいidentityものという部分は変わっていませんでした・・・。内容及び出来は全く悪くないですが、前作があって今作が初めて理解で…
「困窮邦人」 自分の意志で海外に出かけ、そのまま文無しになり、帰国ができなくなっている日本人の事を指すそうです。 そんな言葉があることをこれまで知りませんでした。 この本を読むまで自分は、海外へ渡航し、帰国しない(できない)人は、日本国内で、…
先日ブックオフでブラブラしていたら、ん?と目に留まり、一応このTrendを知る恐らく最後の最後の Generationなので興味がフツフツと湧き、思わず購入してしまいました・・・。それにしても、このTiffany&Co.カラー結構目立ちます。 康夫ちゃん絶対狙ったな…
普段あまりこういう本は読まないのですが、なんとなく表紙に惹かれて齧ってしまいましたー。笑(表紙はやっぱり大切ですね・・・) 確かに判り易いし面白い!経済とお金の話がとっても噛み砕いて解説されています。自分に取っても「え、そうだったのかぁ。」…
強過ぎるがゆえに、周りがほっておかず、奥さんの薬代を稼ぐと云う口車に載せられ一時期プロに転向。それが影響し、未だに柔道界からほぼ抹殺されている、最強且つ不世出の柔道家、木村正彦氏。彼の一生を18年間愚直に追いかけた秀逸の一冊です。 内容にも、…
一時期話題になった関東連合とその関係者のお話。 3面記事的な興味を満たしてくれる作品としては、とっても面白いし、やはり関係者であった著者(もちろん編集者とかが付いていると思いますが)には文才?地頭の良さのようなものを感じました。 所謂、当時…
特に心を動かされたりする内容ではないのですが、トリビアという意味ではこれほど面白い書籍はありません。 意外な家と家が繋がっていたり、その会社の名前の由来、戦後の財閥解体をどのようにして乗り切って生き残ったのか?そんな事が、筆者の綿密な調査に…
正直に云うと、出版時、興味はあったものの、「こんなゴーストライターが書いたもの読んでられるかよ!」と嘯いていました。(本当にそうかどうかは、小生存じ上げません・・・申し訳ありません。) でも読んだらとっても良かったです・・・。流石にベストセ…
これもずっと読みたいと思っていた作品です・・・。 が、読み始めて「ん?司馬遼太郎先生って、こんな作風だっけ?」でちょっと違和感。読み進めて行くうちに、「これ小説と言うよりは日露戦争時代の考察本?」で確実な違和感。途中、徹底的な乃木希典氏への…
ジャパネットたかたの創業者の高田氏が、どこかで世阿弥のことを絶賛していて、観阿弥・世阿弥、能に関して興味を持ちました。ただいきなり高田氏の著作を読むのは何故か多少抵抗があったので(笑)本書を選択。 帯にリンボウ先生が「読みやすい語り口ながら…
羽田圭介氏、文化人の筈なのですが、半分弄られキャラっぽい感じで最近よくテレビで見かけます。 いったい、この人はどんな小説書くのかな?と興味を持って遅ればせながら「スクラップ・アンド・ビルド」。 「要介護老人と無職の孫との息詰まる攻防戦」なん…
こういう類の本は「面白かった!」と言ってしまっていいのでしょうか? 内容が内容だけに ちょっと不謹慎な気もしますよね。「広田弘毅」という名前は知っていましたが、氏がこんなに国を憂う清貧で清廉潔白な人だったことは今回初めて知りました。(もちろ…